【18】「運」とはタイミング
「努力」より「運」と確信したこと
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氷河期夫婦が運の悪い人生から脱するきっかけになったのは、追突事故に遭ったせいだった。
その後のすべての出来事は、それを起点にして始まった。
追突事故に遭った時、氷河期夫婦が愛車に乗って向かっていた行先は、その後自宅マンションが高値で売れるきっかけになった某不動産会社の「関連企業」だった...
物事というのは、実は目には見えない因果関係で結びついているかもしれない。
そう考えるようになったのは、その後も続くラッキーな現象が絶妙なタイミングで起きていることに気づいた頃からだった。
自宅買い替えの時期
自宅売却からの引越し、そして氷河期夫の転職。
急遽決まった引越しだったので、否応なしに賃貸物件に決めた。
賃貸契約は2年だ。
すると最初の更新時までに氷河期夫は転職先で1年半以上の勤務することになる。
転職後すぐにローンの審査を通過するのは難しい。
しかし1年以上経過すると大丈夫なことが多い。
だから、賃貸契約の更新前までに「仮住まい」しながら新居を探すというスケジュールが自ずと決まった。
2年後というのは2020年夏だった。
「運」とはタイミング
氷河期世代は子供のころから「勉強しろ、いい大学にいけ」ということを至上命令として育った人が多い。
でも実際に学校を卒業して社会に出てみたら、バブル崩壊というやらかしのツケを払わされる「運の悪い世代」だった。
運の悪さは、次の運の悪さを呼び、それが延々と続く無限ループだ。
そんな悪運とは裏腹に、「運の良い世代」というのもある。
何となく運よくいい企業に正社員として入って、そこから始まる幸運のループだ。
氷河期世代は上の世代からひたすら「努力不足」という怒号を浴び、運が悪いのも「自己責任」だと思わされてきた。
でもそれはウソだと思っている。
なぜなら氷河期夫婦が現実に「運がよくなった」のは、ある日追突事故によって「悪運ループ」の回路から脱落し、たまたま「別の回路」にはじき出されたからだ。
何の努力でもない。
単に「運」であり「タイミング」だった。
【第18話まとめ】
氷河期世代はさんざん「努力不足」だの「自己責任」だのと罵られてきた。
しかし氷河期夫婦が運気好転したのはまったくの「運」=「タイミング」であり、努力神話はウソだと確信している。
そして悪運が無限ループになりやすいのと同じく、幸運もループのように次の幸運を設定していくのだった。